中古車オークションの仕組を理解して車買取業者に愛車を高く売ろう

 

“オークション”って言葉、中古車業界ではよく聞く言葉ですが、

車に関するオークションには、様々なジャンルがあります。

実際に車買取業者へ愛車を査定に出す前に、“オークション”の仕組みと種類を知っておくことで、

業者の言い値でつい安く売ってしまうことや、

ユーザー参加型ライブオークションで思わぬ安値で売却してしまう事態を避けることができます。

 

中古車業界には、大きく分けて3つのオークションがあります

 

 

さて、自分の愛車はどのオークションで売るべきか、どの業者に売るべきか、

オークションの特徴を理解した上で考えてみましょう。

 

 

 

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実車オークション、ネットオークション、ライブオークションを理解しておこう

 

愛車を高く売るためにぜひとも知っておきたいのが、オークションの仕組みと種類。

中古車業界には、大きく分けて3つのオークションがあります。

 

■実車オークション(オートオークション)

買取車・下取り車はほぼここで売却される。売り先中古車販売店や輸出業者が仕入れるための場所(買い手:業者のみ)

■ネットオークション

ヤフオクに代表されるネットサービス(買い手:業者・ユーザー混在)

■ライブオークション

最近普及してきた実車会場を持たないネットを利用した業者間ライブオークション(買い手:主に業者)

 

 

買取店の買取車のほとんどがここで売却。実車オークション会場とは?

車買取店のビジネスモデルはディーラーの下取り価格よりも一般ユーザーから高値で買取り、

オークションで販売することで売却益を得るという“車輌転売ビジネス”です。

最近では熾烈な買取店同士の競争により、各社利益が減少。

大規模な固定費の大きい買取店から利益確保を狙っての小売形態へのシフトが進んでいますが、

まだまだ主流は実車オークション会場での売却、いわばオークション売りが主流です。

 

中古車オークションといえば、最大手のUSSですが、取扱台数も想像を絶するものがあります。

日本最大の会場であるUSS東京会場では毎週木曜日に競りが行われていますが、

一日の出品台数はなんと1万5000台にものぼります。

一台が数秒で次々に落札されていく様は圧巻です。

 

買取業者はオークション会場では、出品店と呼ばれ、出品者が落札価格を調整するコーナーがありますが、

そこには買取業者がずらりと並んでいます。

 

様々な買取り業者がありますが、なんと売り先はほとんど一緒だったり、

値決め(プライシング)のために参考にしているオークション落札相場もほぼ同じツールを利用していて一緒だったりします。

 

会場で競りを見ていると、出張査定で一緒になった他の買取店が買った買取車の落札価格もわかるので、

 

「あの業者はがんばって高く買って損してるな、うちは買わなくてよかった」とか、

「競りに競り上がってメチャメチャ儲かってるな~、うちももっと頑張って買っておけばよかった」とか、

 

声にならない心の声が頭上を飛び交っているのが面白いところです。

 

ちなみに、

「うちは小売販売用に買取りしますから査定が高いんですよ~」といって買取りした車も、

だいたいオークション会場で見かけます(笑)

 

小売するから高く買取りできます!

 

って、

 

よく考えると、なにもユーザーから高く買取りしなくても、オークションで買えるんだから、

オークション相場より高く買取りするのはナンセンスですよね。

ただし正直なところ買取り業者的にはオークション出品料等の手数料分(1万数千円くらい)は高く買取りするケースもあります。

 

はいここで一旦まとめです。

 

・買取り業者は、今だほとんどが同じ実車オークション会場で売却する

・買取り業者は、ほとんどが同じ実車オークション会場の落札相場を基準にして査定する

・「小売するから高く買う」ということは、言うほど多くない

 

結局、各社売り先も同じということであれば、

低コストで運営している業者、特に出張型買取り業者等の

固定費があまりかかっていない業者が最も価格競争力(高く買うことができる)があるといえます。

 

※一括見積もりの利用、一括査定も買取り業者にとってはかなりのコスト負担要因ですので、

できれば店舗型で持ち込み査定後、出張型買取店での査定がおすすめです。

 

 

車買取業者よりもネットオークションで愛車を高く売るには?

今ではヤフオク等で中古車をネットで売買することが可能ですが、

まだまだ一般ユーザーが気軽にネットで愛車を売却するというのはハードルが高いのが現状です。

 

 

ただし、ネットオークションの仕組みをよく理解した上で販売すれば、買取業者より高く売却できるケースもあります。

買取店の買取り査定が75万円だったトヨタ プリウスの中古車はネットオークションでいくらで売れるでしょうか?

 

同等の年式・装備・コンディションのものを店頭価格をネットで調べたところ、

トヨタディーラーでの中古車店頭価格 100万円、

ディーラー以外の中古車販売店 店頭価格 90万円でした。

 

■中古車販売店をターゲットとして考えてみる

買取店の買取り査定が75万円だったということは、

中古車販売店は80万円くらいでオークションで仕入れができると想定されます。

中古車販売店の気持ちを考えると、

オークションで80万円で出処のはっきりした車輌を買うことが可能と考えると、

よほど安くないと一般ユーザー、それも出所不明の車輌をネットで買いたいとは思いません。

 

もしかすると75万円くらいなら応札するかもしれませんが、

それなら即金で買取りしてくれる買取業者へ売った方がいいですよね。

 

■一般ユーザーをターゲットとして考えてみる

最も安心して買えるトヨタディーラーでの中古車店頭価格が100万円、

それよりもちょっと安いディーラー以外の中古車販売店での店頭価格が90万円。それでも保証付き。店舗もあるので一応信頼できる。

 

と考えると、値付けの上限は90万円。

 

果たしてノークレーム、ノーリターンとして、保証無しの車輌をネットで買いたい人が、中古車販売店での市場価格で買うかというと疑問。

では10万円安く80万円と設定して買ってくれるでしょうか?

 

もしかすると、一ヶ月か二ヶ月掲載し続ければ、市場価格より10万円安いなら応札があるかもしれません。

いつ応札があるかもわからないので、それも不安要因になります。

 

ですが、買取店に売った場合には即金で75万円。

ネットオークションで売っていつ誰に売れるかわからないリスクも抱えて80万円。

その差、5万円。

 

その5万円で、クレームの可能性、誰かわからない相手への対応、手続きにかかる手間、未払いリスク、売残リスクをカバーするとなると、

それなら、さっさと75万円で買取業者に売った方がいいかも。そう考えるのも、最終的に損しないためには無難かもしれません。

http://www.kokusen.go.jp/hanrei/data/200612.html 国民生活センター 消費者問題の判例集 インターネットオークションで購入した中古車の瑕疵担保責任

 

ただし、0円査定の旧車や、オークションに滅多に出てこないレア車等は、

思わぬ高値で落札される可能性も高いので、時間に余裕がある方はネットオークションに挑戦してみるのもオススメです。

 

 

ガソリンスタンド等で見かけるライブオークション型買取りとは?

最近ではガソリンスタンド等で、リアルタイムに入札状況が見られる、

ライブオークション型買取りがあります。

 

一旦査定してもらって、その車輌を、中古車販売店やガソリンスタンド、輸出業者等のライブオークション会員に対して告知、

インターネットで入札してもらうという仕組みです。

 

自分の車の入札状況がリアルタイムでみられるというのは、

ゲーム感覚でワクワクして面白いのが特徴です。

また売却する場合の手数料も1万円程度と決して高くなさそうに見えますが、

落札する業者側の手数料が5%程度かかっているので、

買取業者よりはるかに高く売れるかというというと、

やはりオークション相場基準内のケースが多いようです。

 

ただし価格の透明性が高いことは間違いありません。

 

 

車を高く売るために知っておきたいオークション事情まとめ

 

結局のところオークションという仕組み事態は、参加者の数により高く売れるか安く売れるかが決まる。

中古車業界では、オークション業者一人勝ちといわれているほど、

オークションの持つ力が年々増しています。

 

 

また、そのオークション業者の牙城を崩そうと、さまざまな新興勢力がネットオークションや個人売買仲介、

ライブオークションに参入していますが、オークションの牙城を崩すに値する勢力へと育った勢力はありません。

 

そう考えると、前述したUSSというオークション会場だけで既存会員数は約5万人。

実車オークション会場よりも高く確実に早く売れる“夢のような中古車市場”ができるのは、

まだまだ先のことになるでしょう。

 

結局、今のところは、実車オークション相場に精通し、価格競争力のある業者に売るのが一番損する確率が低い方法だといえます。

 

・買取り業者は、今だほとんどが同じ実車オークション会場で売却する

・買取り業者は、ほとんどが同じ実車オークション会場の落札相場を基準にして査定する

・「小売するから高く買う」ということは、言うほど多くない

 

はい、いろいろ新しい売り方はあるようですが、売り先に関しては、特に大きな市場の変化は見られません。

明日の交渉を少しでも有利にすすめていくためにも中古車オークションの仕組み理解をしておきましょう。

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