中古車の買取り査定で、「車に値段はつきませんが、1万円で買取ります」
等と、言われたことはないでしょうか?
車に値段がつかないのに、なんでお金をくれるのか?
実は、中古車には、車輌価格の他に見えないお金が眠っているんです。
今回は買取店が行っている見えないお金の還付申請のやり方をご紹介いたします。
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目次
車買取店が必ず行う還付に関する代表的な3つの手続き
車買取店が名義変更時、またはオークション等への車売却の際に換金できるのは、
主に自動車税、リサイクル券、自賠責保険の3つです(重量税は今回は除きます)。
ではどのように手続きしていて、いくら還付されているのでしょうか?
■自動車税
自動車税は毎年4月1日の時点で車検証上、車を所有している人に対して課せられる税金です。一年分の先払いです。売却した場合は売却月より次に所有する人が月割で負担するこという考え方が通例となっています。もちろん一時抹消(使用中止)した場合は、一時抹消した翌月からの未経過分を月割で還付申請しています。
■リサイクル券
リサイクル券(預託証明書)は、リサイクル料金が支払われていることを証明する重要な書面で、新車購入時にリサイクル料金を預託した際に、新車販売店等から受け取ります。基本的にオーナーが変わっても常に車に紐付いてきます。一時抹消手続きでは還付されませんが、オークションや小売等で売却する際は車両代金とは別に請求することが通例となっています。
■自賠責保険
自動車損害賠償責任保険(=自賠責保険)とは、公道を走るすべての自動車やバイク(
自動車税の還付、戻ってくる?コミコミ査定?どっちが得?
よく、車買取業者で「うちは自動車税を翌月分からしっかり返金します」というところがあります。当然返金されるべきお金なのですが、何故こんなことが言われるようになったのでしょうか。実は過去、車買取り業界では税金の取扱が不透明だった時期があるといわれていますので、その名残かもしれません。
ただし基本的には買取業者は買取価格はコミコミの総支払額で伝えることがほとんどなので、税金分もすでに加味された買取り価格と考えて間違いないでしょう。一応、税金はどうなっていますか?と聞いてみるて、月割で未経過分が1万円分くらい戻るのあれば、自動車税は込みでいいから「2万円程買取価格を上げて」と交渉するのもアリでしょう。車買取業者にとっては、「即決してくれるなら」と、すぐにOKを出してくれるところも多いハズです。
未経過分戻り自動車税って、わかりやすく言うとこういうこと。
県税から還付されるのは、一時抹消時の場合のみです。
①車買取店が車検残の長い車を買取りしてオークションで売却した場合は、
オークションで落札店が名義変更した後、オークション会社から未経過分の税金が月割りで支払われます。
例えば、2000cc未満下の車の場合、年額は39,500円。月割では3,300円(端数は100円単位に繰り上げ)となります。
②車買取店が車検残の長い車を買取りして小売販売した場合は、
新規ユーザーへ名義変更(納車)時の時点で、新規ユーザーから未経過分の税金を月割りで請求しています。
同じく、2000cc未満下の車の場合、年額は39,500円。月割では3,300円(端数は100円単位に繰り上げ)となります。
③車買取店が車検残の短い車を買取りして自社に名義変更後、一時抹消した場合(移転抹消)は、
自動車税過誤納付金還付請求権譲渡通知書といういわゆる委任状を所有者からいただいくことで、手続きをしています。
ちなみに買取り時に必要な書類として印鑑証明書原本が一通でよい場合と、二通必要な場合があります。
一通は移転登録(名義変更)に使用。
もう一通必要な場合は、自動車税還付で印鑑証明書原本が必要な地域です。
地域によっては、印鑑証明書のコピーでOKな場合もあり、その場合は移転登録要の印鑑証明原本一通でよいことになります。
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f5581/p16142.html ※神奈川県 自動車税の過誤納金還付請求権を譲渡した場合
※自動車税還付はあくまで4月1日付の所有者の名義がベースになりますので、5月以降に中古車を買われた方が年度内に売却されても、税還付は4月1日付の所有者に対して行われますのでご注意を。還付請求も不可能ではありませんが、その場合は4月1日付の所有者の還付書類への捺印及び印鑑証明書の原本が必要となりますので実際には難しいでしょう。もちろん未経過分の税金の月割が買取額へ上乗せされることはありません。
■自動車税早見表
区分(乗用車) | 通常の税額(エコカー減税適用前) |
---|---|
総排気量1リットル以下 | 29,500円 |
総排気量1リットル超 1.5リットル以下 | 34,500円 |
総排気量1.5リットル超 2リットル以下 | 39,500円 |
総排気量2リットル超 2.5リットル以下 | 45,000円 |
総排気量2.5リットル超 3リットル以下 | 51,000円 |
総排気量3リットル超 3.5リットル以下 | 58,000円 |
総排気量3.5リットル超 4リットル以下 | 66,500円 |
総排気量4リットル超 4.5リットル以下 | 76,500円 |
総排気量4.5リットル超 6リットル以下 | 88,000円 |
総排気量6リットル超 6リットル以下 | 111,000円 |
リサイクル券(預託証明書)のお金って、いつどこから戻ってくるの?
査定0円の車なのに、引取料が無料だった。あるいは5000円で買取りしてくれた。
実はその理由の一つはコレ、リサイクル券に記載されているリサイクル預託金があるからなんですね。
大抵はその分か、ある程度の手数料を引いたくらいはプラスしてくれているはずです。
ちなみにリサイクル預託金は、一時抹消では返還されません。
その返還請求が可能なのは、最終処分された場合のみ。
その請求は実質解体業者しかできません。
ですので、買取り業者も本当に査定が付かない廃車案件は、薄利で解体業者直行というケースも多いのが現状です。
基本的にリサイクル券は、オーナーが変わっても常に車に紐付いてきますので、誰が買っても、次に売却する人に請求しています。
車買取りの場合は、大抵コミコミですが、一応リサイクル込みですよね?と聞いてみましょう。
もしかすると上乗せしてくれるかもしれません。
リサイクル券を紛失してしまっても、慌てることはありません。
自動車リサイクルシステムのWebサイトで、自分の車の預託状況を検索してプリントアウトしておけばOKです。
http://www.jars.gr.jp/gus/exju0010.html ※自動車リサイクルシステム
自賠責保険って、どうやって還付請求するの?
買取業者が一時抹消後に行う作業の一つとして、自賠責保険の未経過分の月割請求手続きがあります。
各保険会社が用意する承認請求書という書類に記載し、
保険証書原本と一時抹消(登録識別情報等通知書)を添付して保険会社へ郵送します。
数日後、指定の口座へ未経過分の月割分が計算され保険会社から振り込まれます。
はい、このような感じで実は見えないお金が車には埋まっています。
明日の交渉を少しでも有利にすすめていくためにも車に埋まっているお金について理解をしておきましょう。
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